報徳学園が快勝発進 11球団集結!堀がプロ注目対決で気迫タイムリー
「練習試合、報徳学園6-2滝川二」(4日、高砂球場)
高校野球の練習試合が4日、解禁された。昨秋の近畿大会準優勝でセンバツ優勝候補の報徳学園は、滝川二に6-2で快勝した。今秋ドラフト候補の堀柊那(しゅうな)捕手(2年)は、11球団のスカウトが見守る前で4打数1安打1打点。最速149キロのプロ注目右腕・坂井陽翔投手(2年)を攻略し、本番へ向けて順調な滑り出しを見せた。
ひと冬越えて手応えは十分だ。今年初の練習試合で好投手を打ち崩し、好発進した報徳学園ナイン。力強さ、集中力ともに昨秋から大きく進化した姿を見せた。
プロ注目右腕の滝川二・坂井を攻め立てたのは1点を追う三回だ。2死から安打と敵失で二塁に進めると、1番・岩本の左翼線適時二塁打で同点。続く、山増の中前適時打で勝ち越した。
勢いは止まらない。なおも2死三塁。11球団のスカウトが視察する前で、3番・堀が勝負強さを発揮した。追い込まれながらも懸命に食らいついて、右前へ。「チャンスで一本打てたのが良いところかなと思います」と、気迫の一打で貴重な追加点を奪った。
3人で視察した阪神の熊野スカウトは「大振りしなくても、しっかりシャープなスイングをすれば飛ぶ。ポテンシャルはある。これからも見ていきたい」と評価した。
終わってみれば、10安打6得点と奮闘した打線。大角健二監督(42)は「彼ららしい秋のような戦いをしてくれた。一安心した。好投手に対して大振りせず、逆方向へのバッティングをしてくれた」とうなずいた。
昨秋の近畿大会は、決勝で大阪桐蔭に0-1で敗れて準優勝。6年ぶり22度目のセンバツへ向けて主将の堀は「一つ一つの試合を大切にして、全力プレーで優勝できるように頑張っていきたい」と気合十分。02年以来21年ぶりの頂点を全員野球でつかみとる。
◆堀 柊那(ほり・しゅうな)2005年7月16日生まれ。兵庫県神戸市出身。179センチ、76キロ。右投げ右打ち、捕手。小学3年の時に西須磨シーホークスで野球を始め、鷹取中では兵庫夙川ボーイズに所属。報徳学園では1年夏からベンチ入り。50メートル走6秒1。遠投100メートル。