慶応・清原勝児「悔しいという一言に尽きる」和博氏が見守る前で“父超え”のデビュー戦初安打も好機で空振り三振
「選抜高校野球・2回戦、仙台育英2-1慶応」(21日、甲子園球場)
5年ぶり10度目の出場となった慶応は、延長十回タイブレークの末、1-2でサヨナラ負けした。西武、巨人などで活躍した清原和博氏(55)の次男で慶応の勝児内野手(2年)は「5番・三塁」で先発出場し、5打数1安打。第1打席から左前打、二ゴロ、見逃し三振、左飛、空振り三振だった。
父が現地で観戦する前で、いきなり鮮烈デビューを飾った。0-0の二回だ。先頭で打席に立った清原は、仙台育英の先発で今秋ドラフト候補の仁田陽翔投手(3年)の137キロ直球をはじき返し、チーム初安打となる左前打で出塁。左翼手の後逸で二塁に進塁し、塁上では笑顔でガッツポーズした。
和博氏はPL学園時代、甲子園デビューとなった83年夏の所沢商戦は「4番・一塁」で出場し、3打数無安打。父も果たせなかったデビュー戦初安打をいきなりやってのけた。
タイブレークの十回には2死満塁の好機で打席に立ったが空振り三振。裏の守備で1点を奪われ、サヨナラ負けした。清原は悔しさをにじませながら、球場に流れた仙台育英の校歌を聞いていた。
清原は「悔しいという一言に尽きます。大観衆の中でプレーできたのは一生記憶に残る。全てをレベルアップして、この場所に戻ってきて仙台育英を倒したい」とリベンジを誓うと同時に、観戦に訪れた父・和博氏からは「家族全員から堂々と胸を張って頑張れとメッセージで言われた」と明かし、自身が打つことができなかった甲子園で本塁打を量産した父について「偉大だなと思って。夏に帰ってきて、頼れる選手になりたい。もっと成長して帰ってくると伝えたい」と意を新たにした。