DeNA・平良 888日ぶり白星 6回4安打0封「最高で~す」
「DeNA2-0巨人」(5日、横浜スタジアム)
最高の笑顔が、横浜の夜空に映えた。ここに帰ってきたかったんだ。DeNA・平良拳太郎投手(27)が888日ぶりの白星を挙げ、「最高で~す」。超満員のスタンドへ叫んだ。今季初勝利を呼び込む力投で、苦しんだ右腕が始まりの1勝だ。
立ち上がりから、持ち味のシンカーがさえ渡った。二回には2死二、三塁のピンチを背負うも、巨人打線を分断。バッテリーを組んだ伊藤から「もっと自分のボールを信じてこい」と背中を押された。仲間を、自分を信じた85球で6回4安打無失点にまとめた。
21年6月にトミー・ジョン手術を受け、懸命なリハビリ生活が始まった。戻ってくるまでに要した2年間を、「あっという間でした」と振り返る。復帰序盤は怖さもあった投球が喜びに変わり、復活への原動力になった。
4日には緊張からなかなか寝付けず、それでも確かに前に進んだ大きな一歩。「本当に幸せな気持ちでした」。苦しんだ先に見えた最高の景色がある。チームもここからがスタートだ。平良が帰ってきた。