新庄日本ハム初完封 SUZUKIがメルセデスに投げ勝った 6回1安打無失点の快投
「日本ハム2-0ロッテ」(20日、エスコンフィールド)
排気量の差は圧倒的。それでも“SUZUKI”が“メルセデス”に投げ勝った。今季初先発の日本ハム・鈴木健矢投手(25)が6回1安打無失点の快投。チームを今季初の完封勝利に導き、連敗を4で止めた。
「(連敗を)抱え込んでもしようがない。できる事をやろうと思った」。125キロ前後の直球とシンカーに100キロ台のスライダー。フォームにも強弱をつけて“緩緩自在”に持ち味を発揮した。
昨季から新庄監督の勧めで下手投げに転向。元ロッテで、かずさマジックの渡辺俊介監督の動画や著書をチェックし、オフには弟子入りした。「力を入れなければ入れないほどいい」という金言を実践。「いくら球が速くても打たれる。その時代だからこそ生きるんじゃないかと思います」と胸を張った。
新庄監督は試合後「鈴木君をはじめ、選手たちに聞いてあげて」とコメントを残して帰宅した。試合前には小村球団社長と会談し「お金を出してって。お願いしますって」と補強を直談判。さらに「今いるメンバーでいろいろな方法を考えてね」とスタメン常連組の五十幡、上川畑を外して打線を組んだ。
リリーフ要員から先発に回した鈴木が救世主の好投。スタメン固定の今季の目標から、目先の勝利にこだわるスタイルに方向転換してつかんだ勝利。勢いに乗って仙台に乗り込む。