大谷翔平の魔球・スイーパーの使い手の“元祖”ヤクルト・伊藤投手コーチ「選手には『5メートル曲がった』って言ってる」
ヤクルトの伊藤智仁投手コーチが22日深夜放送の日本テレビ系「Going Sports&News」にVTR出演。エンゼルスの大谷翔平投手が投げるスイーパー(高速スライダー)について言及した。
大谷がWBCの決勝の九回2死から、エンゼルスの同僚でもある米国のトラウトから三振を奪った球がスイーパーで“魔球”として一躍、注目を浴びた。右打者のインコースから大きくスライドし、アウトコースへ大きく横滑りするボールで、その曲がり幅は50センチ近く、通常のスライダーと比較してもその曲がり幅が大きい。
伊藤コーチも現役時代、150キロを超える速球と高速スライダーを武器に、ルーキーイヤーにはセ・リーグタイ記録となる16奪三振をマークするなど活躍。パドレスのダルビッシュ有が「伊藤智仁さんといったらすごい伝説的なスライダー」と評するスイーパーの使い手の元祖だ。
番組にVTRで登場した伊藤コーチは「今となっては、このスイーパーを『30年前から投げてましたよ』って話を選手にはよく自慢している」と話した。
スピードが落ちないまま、横に大きく曲がるのが特徴だが、自身のスイーパーについて「選手には『5メートル曲がった』って言っている。(測ることが)なかったので、いくらでも言える」と笑いながら明かした。
番組では、大谷と現役当時の伊藤氏の投球映像を重ね合わせて、スライダーの軌道が酷似していることを紹介。伊藤氏は「バッターのイメージ的には平行に曲がっている。僕のイメージはホップ付きのスライダーみたいなイメージで投げていたので、似ているかなと思いますけど」と解説すると、「ツーシーム系で横の回転を与える」とボール正体を明かしていた。