「巨人５－７ヤクルト」（２日、東京ドーム）

　巨人が最大４点のリードをひっくり返されて逆転負け。５月は黒星発進で借金４となった。先発の戸郷は６回途中、８安打４失点で降板。勝敗は付かなかったが、本調子ではない投球が続いている。

　初回は先頭の浜田を空振り三振に斬ると、青木、山田に連打を浴びたが、村上、サンタナを連続三振に封じた。それでも波に乗ることができず、毎回走者を置く投球が続く。

　３点リードの六回には、山田にソロを浴びて２点差とされ、なおも２死一、三塁のピンチ。中村を打席に迎えたところで原監督が降板を決断し、鍵谷にスイッチした。結果的に継投が裏目になる形で、２点適時打を浴びて同点とされた。阿波野投手コーチは「前半のちょっと苦しんでいた部分とか、あの回はちょっとらしくなく四球も２つ。交代するタイミングだったかなと思って判断した」と説明した。

　戸郷は降板後、「リードを守れずに申し訳ないです。次はしっかりとした投球ができるように頑張ります」とコメント。なかなか調子が上向かない右腕について、同コーチはＷＢＣ出場による疲労に加え、ボールの変化に要因があると説明。「やはりボールが変わってというか、その辺が開幕の時からちょっとあったことですから」と前置きした上で、「そこも元に戻せばいいじゃないかっていう簡単なことではない。指のかかり具合とか、その辺がまだしっくりきてないっていうのが、実際のところですね」と苦悩を明かした。

　野球日本代表「侍ジャパン」の一員として、ＷＢＣでは決勝戦でも登板するなど、世界一奪還に大きく貢献した右腕。同コーチは「黙っていても解決できることじゃないので。日々のキャッチボールであったりとか、ブルペンとか、そういうところでね。柱となるピッチャーですから、そこはもうゲームを投げながら、乗り越えなきゃいけない」と、復調を願うように話した。