巨人の泣きどころ“魔の八回”にまたまた決勝点献上で3連敗 最下位中日とゲーム差なし
「中日2-1巨人」(7日、バンテリンドーム)
“またしても”だ。同点の八回に3番手・直江が先頭打者に四球を与えると、敵地は異様などよめきに包まれた。選手も観客も、誰もが意識した巨人の泣きどころである“魔の八回”。負の流れに吸い込まれるように、この日も勝ち越しとなる決勝犠飛を献上した。これで同イニングは、5月全試合である6戦連続失点となった。
若手投手陣はあっけなくのみ込まれた。1-1の八回に登板した直江は先頭から2者連続四球で降板。その後、5番手・菊地も四球を与え、1死満塁から石川昂に勝ち越しの左犠飛を打ち上げられて万事休した。無安打での決勝点献上。原辰徳監督は「結果的にどういうふうに言われてもね。そこは自分で乗り越えなければいけませんね」と突き放した。
投手陣は火の車だ。チーム防御率は12球団ワーストの4・26。特に八回の防御率は6・39で最も得点を奪われている。5日の同戦ではドラフト3位・田中千、6日も三上が同じイニングに決勝点を与えた。苦闘が続く試合終盤のやりくりに、指揮官も「非常に若い投手陣なんだけどね。今は糧として栄養に変えないとね。という中でわれわれも彼らを育てていくということですね」と頭を悩ませた。
攻撃陣も2戦連続1得点という惨状で、全て逆転負けでの同一カード3連敗。最下位・中日とはゲーム差なしとなった中、原監督は「明後日からまたやり直し!」と前を向いた。巨人という常勝を宿命付けられたチームのあるべき姿が今、問われている。