巨人珍助っ人 ブリンソンはなぜ凡ミスが多いのか チーム打点王も難しい評価 評論家の視点「監督が怒るのも無理はない」

 巨人のルイス・ブリンソン外野手が、“珍しい助っ人”として注目を浴びている。ここまで、チームトップの18打点をマークする勝負強さは魅力的だが、信じられない凡ミスの多さが際立つ。

 13日の広島戦では十一回1死から四球で出塁したが、次打者・吉川のカウント3-1の場面でけん制に引っかかり、痛恨のアウト。原監督は何かを叫び、怒りを露わにした。十二回2死、劇的なサヨナラ打を放ち、ヒーローとなったが、指揮官は「帳消しという言葉をね、使っちゃっていいのかなというところですね」と走塁ミスの猛省を促した。

 巨人OBのデイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「相手投手が制球に苦しみ、チャンスを拡大できる可能性が高い場面でのミス。こんなことを開幕から何度も繰り返してるんだから、監督が怒りたくなるのも無理はない」と振り返った。

 ブリンソンが凡ミスを犯したのはこれだけではない。前の走者を確認せず先の塁を急いでアウトになった暴走や、アウトカウント間違い、打球判断を誤り進塁できなかったケースもあった。

 走塁ミス後、バットで取り返すことも目立つことから、ネットでは「走塁ミスをすると覚醒するという謎過ぎる特性」、「ミスが確定演出になりそう」、「やらかすたびに打って返上する新感覚の選手」などの声も挙がっている。

 なぜ、これほどまでに凡ミスを繰り返してしまうのか。関本氏はMLBで10盗塁をマークしていることに触れ、「足が遅いわけではないから盗塁や、前へ進もうという意識がないわけではない。ただ、細かいことへの気配りができないんだろうな。アウトカウントの間違いは集中力の欠如と言われたらそれまでだけど、打球判断や状況に応じた走塁のセオリーも、あまり気にしてこなかったんだろうな」とした。

 守備ではここまで無失策だが、記録に表れないミスもある。関本氏は「外国人の中には細かいサイン、走塁、守備に目が向かない選手はいる。そういう選手は、どこかに『打てばいい』という気持ちを持っているんだと思う」という。

 打率・257ながら、チームトップの18打点をマークしているように、攻撃面では貢献度も大きいブリンソン。今後、凡ミスは減るのだろうか。関本氏は「打球判断や状況に応じた走塁は実戦の中で身についていくことも多い。日本では高校、大学である程度教え込まれるし、若い選手は、ファームで実戦経験を積ませてより分かっていく。ただ、ブリンソンにはそんな時間はない。走塁コーチが通訳を介して、セオリーについて説明したり、塁上でこれまで以上に英語を使って細かく伝えていくしかない」とした。

 ここまで5位と低迷する中、浮上にはブリンソンの力も不可欠。走塁でも集中力を発揮し、頼れる助っ人となることが求められる。

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