借金12で最下位の中日「小さなことの積み重ねが順位に表れている」評論家が石川昂の走塁を指摘 「ベンチの暗さも気になる」

 9回の攻撃を見つめる立浪監督(右から3人目)ら
 8回、村松の安打で三塁を狙うもアウトになる一走の細川(撮影・中田匡峻)
 7回、打席に佐藤輝を迎え、柳から福に投手交代を告げる立浪監督(右)=撮影・中田匡峻
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 「中日1-4阪神」(18日、バンテリンドーム)

 阪神で投手として活躍したデイリースポーツ評論家の中田良弘氏(64)が中日-阪神戦をチェック。5連敗で借金12となり、最下位に沈む中日の現状を分析した。

  ◇  ◇   

 中日のスタメンを見ると、若くて伸びしろを感じさせる選手が多く、将来が楽しみなチームではある。

 ただ、立浪監督が求める野球が、まだまだ浸透していないように感じる試合だった。

 1-4の八回2死一、二塁で村松が左翼線に安打を放った。この打球で一走・細川は三塁、二塁・石川昂は本塁を狙った。ただ、石川昂が本塁へ生還する前に、細川が三塁でタッチアウトとなってしまい、得点が認められなかった。

 状況を考えれば、三塁でアウトになった細川もいけないし、石川昂は本塁ベース手前で力を緩めてしまっていることも問題だ。石川昂はかなり怒られるだろう。

 「こういうケースはこうしよう」「常に全力で走り抜けろ」とか、チームとしての方針が浸透してないと感じる場面だった。

 中日の試合を見ていると、打つ、投げる、守るだけではなく、こういう小さな積み重ねが今の順位に表れていると思う。

 また、ベンチを見ていて気になるのは暗いということ。今は結果が出ず、勝てていないので仕方ない面もあるとは思う。だが、4番の石川昂ら若くて楽しみな選手が多いだけに、もっと活気ある姿が見たい。

 先発の柳は開幕から7試合で勝ちがなく4敗目となった。この試合まで今季の12失点中、4失点を喫していた初回にまたも3点を奪われた。

 投手は立ち上がりが難しいものだが、今は打線の状態が悪く、「点を与えてはいけない」と見えないプレッシャーを感じているのかもしれない。今後は以前のような大胆な投球を期待したい。

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