オリックス・山下舜平大 開幕デビューから無傷5連勝 中嶋監督200勝プレゼン投

 3回、2死二、三塁のピンチで韮沢を空振り三振に打ち取りガッツポーズを見せる山下(撮影・山口登)
 中嶋監督(左)は山下とタッチする
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 「オリックス9-2広島」(1日、京セラドーム大阪)

 大粒の汗を流しながら、踏ん張って踏ん張って、最少失点で抑えた。オリックス・山下舜平大にとっては初の交流戦。左翼席は真っ赤に染まり、大歓声が飛ぶ。「あんまりパッとしない内容だった」。悪いなりにも、試合を作る。最後は豪快にグラブをたたいた。

 両軍無得点の四回。宜保の失策と自らの暴投も絡み、1死三塁のピンチを招いた。ここで坂倉に直球を捉えられ、打球は二塁の頭上を越える。「あぁ」と思わず声を出し、天を仰いだ。

 それでも、粘り腰。「1失点で抑えたことは自分の中でも大きかった」。6回4安打1失点(自責0)で無傷の5勝目。プロ初登板から先発だけで5連勝は球団史上初。そんな快記録の樹立にも「打者のおかげで勝っている」。慢心はない。すぐに次の1勝を見据えて、反省の言葉を並べた。

 この勝利で中嶋監督が通算200勝を飾ったが、節目の1勝を「本当ですか!?」と山下は知らなかった様子だった。20歳の若き右腕と54歳の指揮官。ただ、34歳差を感じさせない。「野球をやりやすい環境をつくってくださる」。練習中から積極的に話しかけられ、試合中にも「おいっ」と声をかけられる。常にリラックス状態で「楽にしてもらえる」と心から感謝した。

 チームは交流戦の開幕カードを2勝1敗で3カード連続の勝ち越し。「チームを勝たせられる」ことが理想の投手像だ。防御率は驚異の0・84。「次も勝つことだけ考えて、準備して臨みたい」。中嶋監督にとっても、山下舜平大にとっても、この1勝は通過点だ。

 ◆球団初・すべて先発で初登板から5勝0敗 オリックス・山下はプロ初登板から5勝0敗。球団では57~58年・西田稔(6連勝)、59年・安藤治久(5連勝)、94~00年・戎信行(5連勝)、07~08年・小松聖(5連勝)以来。救援を含まず、すべて先発で5連勝は山下が初。

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