今年３月に開催された第５回ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）で、野球日本代表「侍ジャパン」を世界一に導いた栗山英樹監督（６２）が２日、都内ホテルで退任会見を開いた。同年５月末で任期満了。スーツ姿で壇上に立つと、「１試合、１試合生涯忘れられない。日本野球の素晴らしさ、少しだけ伝えることができたのかな」など、感謝の言葉を口にした。

　栗山監督は後任について「僕が言えることじゃない」など話すにとどめたが、退任により今後、１１月に東京ドームで開催される「第２回アジアプロ野球チャンピオンシップ」（日本、韓国、台湾、オーストラリアが参加）が新体制での初陣になる。侍ジャパン強化委員会は次期監督の選定作業に入るが、ＮＰＢの井原事務局長は「ゆっくり考えていく？はい、その通りでございます」と、慎重に後任探しを進めていく考えを明かしている。

　後任については、前ソフトバンク監督の工藤公康氏（６０）、前巨人監督の高橋由伸氏（４８）、東京五輪でコーチを務めた井端弘和氏（４８）らが有力候補。軸として選定作業が進められていくが、米大リーグ・マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏（４９）や、ヤンキースＧＭ特別アドバイザーの松井秀喜氏、元ヤクルト監督の古田敦也氏（５７）らの名前もうわさされている。

　８月をメドに新体制発足を目指していく。