仙台大の応援席に“勝利の女神”アーニャ登場!直後に決勝3ランで準々決勝へ 3年生の控え投手が盛り上げ役に
「全日本大学野球選手権・2回戦、仙台大8-4東日本国際大」(7日、神宮球場)
仙台大が“最強の味方”の登場と同時に勝ち越しに成功し、準々決勝進出を決めた。
3-3の七回、仙台大の応援席にアニメ「SPY×FAMILY」のキャラクター・アーニャが登場。応援団のボルテージは最高潮まで達し、その熱が選手たちに届いた。1死一、二塁から主将の3番・辻本倫太郎内野手(4年・北海)が左越え3ランを放って勝ち越しに成功。後続も4連打で続き、この回一挙5得点を奪った。
アーニャの正体は、3年生の池田亮太投手(千葉敬愛)だ。昨年のハロウィーンの際にコスプレしたことと、選手を応援したいという思いから、春季リーグの東北福祉大2回戦から始めた。「ラッキーセブンなので」と七回のみ登場し、応援席を盛り上げる。この日もアーニャの登場とともに勝ち越しに成功し、池田は「絶対俺のおかげだと思いました(笑)。でも、選手たちも頑張っているのでアーニャやってよかったなと思います」と笑った。
最速146キロを誇る左腕で、昨年はリーグ戦でも登板。ただ、今季は不調やけがでメンバーを外れ「応援している側としてはうれしいけど、選手として悔しい部分がある」とさまざまな気持ちを持ちながらもスタンドから声援を送っている。
アーニャだけでなく独特のかけ声が飛び交う応援団をまとめているのが、昨年まで選手として同大学でプレーし、現在は大学の事務職員でコーチの中筋大介さん(22)だ。来年からオーストラリアへ野球留学に行くため、「1年でやめるから(選手に)何してもいい」と選手に伝え、今では仙台大の名物応援に。「僕らの時はコロナだったので応援がなかった。1個下の代が好きで応援したかったのと、僕が大学1年のときに応援して2年からコロナでなくなった。応援を経験している最後の代なので、僕がやらないと分からないから」と自ら声だし役を買って出た。
頼もしい応援団に、主将・辻本も「いいのか悪いのか、賛否両論あるみたいだけど、僕たちのカラーなので。次勝てば仙台大の史上最高成績。勝利の女神として明日以降も出てきてくれたらうれしい」と笑顔。この勢いに乗り、チーム全員で頂点まで駆け上がる。