楽天 逆転サヨナラ3ランの小深田 八回にエラーの小郷、チームを救う一発に「僕自身もミスをしている」
「楽天6-4阪神」(8日、楽天モバイルパーク)
楽天・小深田大翔内野手が、起死回生の逆転サヨナラ3ランを放ち、チームの3カードぶり勝ち越しに大きく貢献した。
“あと一人コール”を悲鳴に変えた。1点を追う九回2死一、二塁で打席に入ると、「今江コーチから思いきっていけと声をかけられ、割り切っていけた」と阪神の守護神・湯浅の初球を捉えた。打球は右翼席に飛び込む劇的なサヨナラ弾。追い込まれた状況を一瞬でひっくり返し「すごい気持ちよかった」と歓喜の輪の中心で笑みがはじけた。
苦しい試合だった。序盤から主導権を握るも、八回に右翼・小郷の落球などミスが重なり逆転を許した。負ければ最悪な流れだったが、小深田の一振りで断ち切った。
ネクストバッターサークルで見つめていた小郷は号泣。「こぶさんが打ってくれて勝ててよかった。ありがとうございましたと伝えました」と涙をぬぐった。一方の小深田は「興奮してたので」と感謝の言葉は聞き取れていなかったようだが、「僕自身もミスをしているので、取り返す気持ちはあった」。苦しい中でも助け合うのがチームだ。
敗戦ムードをひっくり返しての劇的な1勝。「チーム状況もそこまでよくないけど、それでも頑張ってやっている。今日の勝ちで勢いに乗っていけるように」と逆襲を誓った。
石井監督は「よく打ってくれた。こぶちゃんがチームの危機を救ってくれた」とたたえた。