ドラフト上位候補の大阪桐蔭・前田 主将復帰で最後の夏「最後は前田にチームを任せる、と」
第105回全国高校野球選手権大阪大会の組み合わせ抽選会が22日、大阪市内で行われ、3回戦までの対戦が決まった。今春センバツ4強の大阪桐蔭は、7月16日の2回戦で早稲田摂陵-寝屋川の勝者と対戦。今秋ドラフト上位候補左腕・前田悠伍投手(3年)が主将に復帰し、3年連続13度目の夏の甲子園へと導く。
最後の夏こそ府内では終われない。抽選会で初戦の日程が決まった前田は、表情をより一層引き締めた。主将として挑む今大会。責任と重圧を感じながら、静かに闘志を燃やした。
センバツ後は、疲労回復や肉体強化などに専念。準優勝の春季府大会、1回戦敗退の近畿大会はベンチを外れ、主将の座からも離れた。「一から見直してきた。この大会に合わせてきているので夏にかける思いは誰よりも強いです。去年は悔しい思いを甲子園でしたので、借りを返すためにも、大阪で勝つために一試合一試合を全力で戦っていきたい」と夏は主将に復帰し、チームをけん引する。
戦列から離れた約2カ月は走り込みでの下半身の強化や、投球フォームの修正などに励んだ。体重もセンバツ後の77キロから81キロに増量。「下半身が安定したのが1番で。力を入れなくても、それ以上のキレとかスピードが出始めている」と手応えを感じている。
夏に向けて状態は上向きだ。18日の横浜との練習試合では七回から3イニングを投げ、失策絡みの1失点のみ。ここからさらに状態を整えていく。
チームを背負って夏に臨む前田。「(西谷監督から)『最後は前田にチームを任せる』と言われました」と、期待に応えて見せる。激戦区・大阪の頂点に再び大阪桐蔭が立つ。