DeNAエース・今永の熱投で1・5ゲーム差に接近 八回ピンチで牧から「慌てるところではないですよね」

投打のヒーロー今永(左)と牧(撮影・金田祐二)
完投で5勝目を挙げ、牧(右)とタッチを交わす今永
ファンとハイタッチする今永(撮影・金田祐二)
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 「DeNA3-1阪神」(23日、横浜スタジアム)

 首位攻防戦の第1ラウンドは、エース・今永の意地の完投勝利でDeNAが先勝。ゲーム差は1・5差まで縮まった。

 完封勝利は目前だった。それでも九回に相手の4番・大山に本塁打を被弾し、完投勝利に変わった。お立ち台では「最後の1点は余分だった」と切り出すと、完封勝利は「頭になかった。2点取られても勝っていればいい」とチームの勝利を最優先に踏ん張ったことを明かした。

 交流戦の開幕マウンドと同様に、リーグ戦再開の一戦を託された意味を理解していた。初回には2死一、三塁とピンチを背負うが、佐藤輝をスライダーで三振。「周りが納得しないような失点の仕方はやめようかなという気持ちで投げていました」とそのシーンを振り返った。

 欲を出さず、変わらない気持ちで臨めることが今永の強さだ。首位阪神との直接対決を前にも、「たまたま阪神というだけ」と意識はしなかった。この日も「1点もあげちゃいけないというマインドではなくて、失点しながらでも試合を作っていく」と最高の結果だけを求めるのではなく、自らのやるべき仕事を全うした。

 3点リードの八回にも、1死一、二塁のピンチを背負ったが、マウンドに集まった牧から言われた「ここ何も慌てるところではないですよね」の言葉で冷静になった。求めているのは最終的なチームの勝利。完封こそ逃したが、エースが最高の仕事を果たした。

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