巨人 防御率セ界ワースト救援陣強化へ 石川とロッテ・小沼のトレード成立 今季2度目の野手⇔投手
巨人の石川慎吾外野手(30)とロッテの小沼健太投手(25)のトレードが成立し、両球団が3日に発表した。救援強化を狙う巨人と、長打力のある野手を求めるロッテの思惑が合致。巨人がシーズン途中に野手との交換によってリリーフを獲得したのは2度目で異例のケースとなった。
巨人が電撃トレード第2弾を敢行し、またもブルペンを強化した。獲得した小沼は189センチの長身で、150キロを超える直球と空振りを取れるフォークが武器の右腕だ。
昨季は全て救援で21試合に登板。今季は4試合に登板し、防御率9・00だった。「ストライクゾーンで、どんどん勝負する特徴を生かしたピッチングを行って1軍定着できるように」と意気込んだ。
巨人は5月にも内野手の広岡とトレードでオリックスから救援右腕の鈴木康を獲得している。シーズン途中に、いずれも野手との交換でリリーフを2人獲得する珍しい事態となった。
さらに1日の新助っ人左腕・バルドナード獲得に続くブルペン強化でもある。弱点解消への意気込みを感じさせる救援3投手目の補強となった。
ここまでリリーフの防御率3・86はセ・リーグワースト。現状は中川や鈴木康、先発から中継ぎに転向したビーディらで形成。守護神・大勢が右上肢のコンディション不良で離脱中のため、層をさらに厚くしたい狙いもあっただろう。25歳と若く伸びしろもある小沼をブルペンに加え、逆襲を狙う。
◆石川 慎吾(いしかわ・しんご)1993年4月27日生まれ、30歳。大阪府出身。178センチ、80キロ。右投げ右打ち。外野手。東大阪大柏原から2011年度ドラフト3位で日本ハム入団。13年8月22日・楽天戦(Kスタ宮城)でプロ初出場。16年オフにトレードで巨人移籍。
◆小沼 健太(おぬま・けんた)1998年6月11日生まれ、25歳。千葉県出身。189センチ、86キロ。右投げ右打ち。投手。東総工からBC・茨城を経て、2020年度育成ドラフト2位でロッテ入団。22年に支配下登録され、イースタン優秀選手賞。今季は4試合に登板し、防御率9・00。