日大豊山 競泳と二刀流の光永翔音、高校最後の夏は「野球で最後まで」28年ロス五輪目指す高校球児
「高校野球東東京大会・2回戦、日大豊山7-0上野学園」(11日、神宮球場)
日大豊山が七回コールドで3回戦に駒を進めた。競泳との二刀流・光永翔音(しょうおん)内野手(3年)は「4番・一塁」で先発出場し、3打数1安打。水中で勝負する競泳とは正反対の炎天下で躍動し、「率直な感想でいうと暑いというのが先に来た。自分は水人間だなって(笑)。でも、初戦を神宮で迎えられるということで、チーム全体で締まっていけた」と笑顔を見せた。
0-0の初回、1点を追加してなおも無死一、二塁で左前打をマーク。その後、打球を左翼手が失策して1点を追加し、「1点を積み重ねるためにあそこでしっかり単打を狙って、次のバッターにつなげたので素直にうれしかった」とうなずいた。
異色の経歴の持ち主だ。野球と競泳の二刀流。0歳から水につかり、小学2年から選手コースで本格的に泳ぎ始めた。夏の高校総体では100メートルバタフライとリレー2種目で優勝。先月24日の東京都高校選手権では100メートルバタフライで高校の全国ランキング2位となる54秒34をマークした。
同大会で高校総体につながる関東大会への出場を決めたが、「野球で最後までやりたい」と現在は野球メインに活動。野球で勝ち進めば大会の日程が重なる可能性があるが、「被ったら野球優先でやっていきたい」と話す。
大学進学後は競泳1本で考えているといい、野球は今大会が最後。競泳で28年ロス五輪出場を見据える高校球児は「最後まで野球ができるように頑張ります」と全てを出し切ることを誓った。