大阪桐蔭がコールド発進 頼もしき2年生4番ラマル「練習通りに打てば」ハード日程も西谷監督「全員で」
「高校野球大阪大会・2回戦、大阪桐蔭8-1早稲田摂陵」(19日、万博記念公園野球場)
大阪大会で、3年連続の夏の甲子園を目指す大阪桐蔭が初戦を八回コールドで突破した。試合中盤までは接戦も「4番・三塁」で出場したラマル・ギービン・ラタナヤケ内野手(2年)が4打数2安打と打線をけん引した。千葉大会では、現役時代に巨人、オリックスで活躍した活躍したデイリースポーツ評論家の谷佳知氏(50)と柔道女子48キロ級で00年シドニー五輪、04年アテネ五輪金メダリストの亮子氏(47)の長男・佳亮外野手(3年)が東京学館浦安の「1番・右翼」で先発出場。1安打を放ったが、7回コールドで敗れた。
絶対王者が苦しみながらも八回コールド勝ちで発進した。早稲田摂陵の投手陣を攻めあぐね、七回まで適時打なし。それでもスクイズや犠飛などで徐々にリードを広げると、八回は集中打で3点を奪い試合を決めた。
2年生ながら「4番・三塁」で出場したのはラマルだ。第1、2打席はフルスイングを見せるも凡退。「ちょっと力んでた部分があった」。夏自身初安打は第3打席で飛び出した。直球を引っ張り込み、打球は左前へ。「この打席で、いつもの練習通り打てば打てることが分かった。考え方が大事だと思った」と感覚を取り戻すと、第4打席でも右翼線二塁打を放ち、マルチ安打。2年生スラッガーは上々のスタートを切った。
3年連続の夏の甲子園出場へ、過密日程が待ち受ける。決勝まで進めば、この試合も含めて12日間で7試合を勝ち抜く必要がある。西谷浩一監督(53)は「決勝までいくには一試合ずつ勝つしかない。目の前の試合を全員で戦いたい」とこの先の戦いを見据えた。
一方、今秋ドラフト候補の主将・前田悠伍投手(3年)は背番号1でベンチ入りも、出番はなし。「何があるのか分からないのが夏の大会。何とか笑って終われるような大会にしたい」と次戦以降に向け、力を込めた。(高橋涼太朗)
◆ラマル・ギービン・ラタナヤケ 2006年4月8日生まれ、17歳。愛知県名古屋市出身。180センチ、83キロ。右投げ右打ち。内野手。父はスリランカ人、母は日本人。小学4年時にプリンスジュニア港で野球を始め、南陽中では愛知港ボーイズに所属。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入り。高校通算17本塁打。