花巻東・佐々木麟 140発男が最後の夏へ決意「やり切る」 記録よりも一戦必勝貫く

 開幕を前に、ナインとグラウンドを見学する花巻東・佐々木麟(右)
 甲子園の打席に立つ花巻東・佐々木麟
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 「全国高校野球選手権」(6日開幕、甲子園球場)

 8月6日に開幕する全国高校野球選手権大会に先立ち、甲子園見学が31日から始まった。今秋ドラフト候補で歴代最多とされる高校通算140本塁打の花巻東・佐々木麟太郎内野手(3年)は昨春センバツ以来となる聖地へ足を踏み入れ、決意を新たにした。以前は甲子園練習の機会が与えられていたが、コロナ禍のため中止。日程の関係で今回から見学という形式になった。3日まで行われる。

 怪物が甲子園に戻ってきた。「好奇心を抱きながら入った」。佐々木麟はひときわ大きな体で打席に立つなど、昨春センバツ以来、2度目の聖地の感触を確認。リラックスした表情で15分間の見学を終えた。

 憧れの舞台に気持ちは高まっている。「小さい頃からスタンドで夏の甲子園をよく見ていた。そういう意味では春よりも夏の方が自分にとって特別な思いがある」。最後の夏にかける強い思いを口にした。

 岩手大会3回戦では背中のコンディション不良でスタメンを外れるなど万全ではない中で戦った。状態が心配されるが、「(岩手)大会を通して良くなっている部分もある」と順調に回復していることを明かした。

 昨夏は宮城代表の仙台育英が東北勢で初めて全国の頂点に立った。「自分たちとしてはすごく刺激を受けた。ただ、先を見据えることなく1勝ずつ勝ちたい」。まずは目の前の一戦を勝ち抜いていき、2年連続で優勝旗を東北へ持ち帰る。

 高校歴代最多140本のアーチをかけてきたスラッガー。しかし、甲子園での本塁打はまだない。「記録に関しては意識していない。とにかくチームが勝てるようなプレーをやり切りたい」と言い切った佐々木麟。勝利へ導く一打を放つ準備は整った。

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