オリックス・山下 9勝目!プロ初登板の地で記念星 史上5球団目の通算5500勝に花

 「埼玉西武ライオンズ1-2オリックス・バファローズ」(5日、ベルーナドーム)

 オリックス・山下舜平大投手が大きく成長して、ベルーナドームのマウンドに帰ってきた。直球とカーブの制球は抜群で、要所ではフォークも決まる。「粘れて、七回途中までいけたので良かった」。6回2/3を6安打1失点で9勝目。節目の球団通算5500勝は若き右腕が導いた。

 唯一、失点を喫したのは五回。1死二塁からペイトンに同点の適時二塁打を浴びた。続く源田には右前打を打たれたが、右翼の広岡が本塁へ好返球で勝ち越しを阻止。なおも2死二塁だったが、呉念庭はフォークで空振り三振に仕留めた。

 前回登板の7月28日の日本ハム戦は自己最短の四回途中4失点。「反省がたくさんあった。それを練習したことを出そう」と、しっかり修正できた。3月31日・開幕戦以来の所沢のマウンド。暑さ対策でユニホームを5枚持参し、試合中の着替えで全て使い切った。「投げやすい球場」とプロデビューの地で1勝を挙げた。

 これが後半戦の自身初勝利。球宴ではソフトバンクの和田や柳田の人間性を学んだ。「誰にでも優しい、かっこいい大人だなと。野球以外のことも素晴らしい」。山下も野球だけでなく、人間力の成長を目指している。ウイニングボールをファンに贈り、試合中には相手のバットをボールボーイに渡す。普段からのちょっとした気遣いも自然の行動だ。

 チームは連敗ストップで2位・ロッテとは4ゲーム差に広げた。「チームが勝つことだけを考えてやっていきたい」。山下の9勝も、チームの5500勝も通過点に過ぎない。

 ◆オリックス球団通算5500勝 初勝利は1936年4月30日・対大東京(甲子園)で9-3。通算成績は5500勝5244敗391分け。両リーグ5球団目、パでは5592勝のソフトバンクに次ぐ2球団目。セは巨人6243勝、阪神5579勝、中日5501勝。

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