北海 延長十回逆転サヨナラで南北北海道29年ぶり初戦突破 身長165センチのチーム最小兵・小保内が大仕事

 「全国高校野球選手権・1回戦、北海9-8明豊」(10日、甲子園球場)

 1回戦2試合と2回戦1試合が行われた。第2試合は北海が九回2死から2点差を追い付き、タイブレークの延長十回にサヨナラ勝ちを収めた。途中出場の小保内(おぼない)貴堂外野手(3年)が反撃の2ランなど2安打3打点の大活躍。大会第3日のクラークに続き、南北北海道代表が29年ぶりにそろって初戦を突破した。第3試合は創成館が快勝し、一番乗りで3回戦進出を決めた。第1試合は浜松開誠館が逆転で甲子園初勝利を飾った。

 全国最多40度目出場の伝統校の意地だ。2点ビハインドの九回は2死から2安打、3四死球で同点。1点を追う延長十回、下位打線の連続適時打で劇的なサヨナラ勝ち。聖地に7年ぶり母校の校歌を響かせた平川敦監督(52)は「本当に生徒のおかげです」と教え子の粘りをたたえた。

 ラッキーボーイは途中出場の小保内だ。七回から右翼守備に就き、フェンス際の邪飛を好捕。そして直後の甲子園初打席で初本塁打。初球の内角高め直球を左翼ポール際に突き刺し、「甲子園で活躍することが夢だった。ホームランは信じられない。まだ実感はないです」と2点差に迫る2ランを興奮気味に振り返った。十回は1死一、二塁から右前に同点適時打を放ち、大石の決勝打を呼び込んだ。

 1年秋からレギュラーに定着も最後の夏は背番号「17」に“降格”。「本当に悔しかった」と南北海道大会期間中も居残り練習を欠かさず打ち込んだ。「試合に出て活躍できれば、背番号は関係ないと言いたかった」と大舞台で攻守に躍動し、球場全体を沸かせた。

 「次も勝つしかない。(準優勝の)16年を超えられるようにと、ミーティングでも毎回確認している。ここから勢いづけていきたい」と初の頂点を見据える。165センチのチーム最小兵が、不屈の闘志で勝利に貢献する。

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