「東北楽天ゴールデンイーグルス５－０オリックス・バファローズ」（１１日、楽天モバイルパーク）

　楽天が思わぬハプニングに見舞われた。移動ゲームとなったこの日、高速道路の事故渋滞のため用具到着が遅れた。そのため試合開始が１時間遅れて、１９時に開始予定と発表された。

　しかし用具の到着がさらに遅れ、１９時４５分に試合開始と場内アナウンスで発表された。スタンドで試合開始を今か、今かと待っていたファンは「えーっ！？」と声をあげ、直後に深いため息に包まれた。

　試合開始が１時間以上遅れるのは前代未聞の事態。楽天は１０日まで福岡で試合を行っており、この日の午前中に飛行機で仙台へ移動していた。オリックスは千葉でロッテと試合を行い、移動日なしで仙台入りしていた。

　１９時過ぎに球場へ用具車が到着。急ぎ、球場内へと搬入された。スタメン以外の選手も道具運びを手伝う珍しい光景も。また試合開始を待っていたファンのために、５回終了時に打ち上げられるはずだった花火も前倒しで打ち上げられた。

　試合は１９時４６分にプレーボールがかかった。なおパ・リーグのアグリーメントには「試合開始時間を変更するに当たっては、午後７時３０分までをめどとし、変更する試合開始時刻について、当該両チームの試合管理人が協議、決定の上、直ちにパ・リーグ統括に承認を求める」と記されている。なお記録が残る中では、セ・リーグで２０２２年９月２４日、神宮球場で行われたヤクルト－ＤｅＮＡ戦で降雨のため、１時間３０分遅延したのが最長となっている。

　ただ試合は楽天の岸がテンポよく９回を投げ抜き、２年ぶりの完封勝利。大幅に遅れたゲームを２時間３７分と速いペースで終了させた。お立ち台では「開始時間が遅れたにもかかわらず、暑い中待ってもらっていたので、何とか喜んでもらいたかった」とお立ち台でファンをおもんぱかった岸