慶応 広陵破った15年ぶり8強 延末が5打点の大活躍 兄譲りポジティブ思考で延長十回トドメ2点打

 「全国高校野球選手権・3回戦、慶応6-3広陵」(16日、甲子園球場)

 3回戦4試合が行われた。慶応は延長十回タイブレークの末、広陵を下して15年ぶりの8強入り。「5番・一塁」で先発出場した延末藍太内野手(3年)が5打数2安打5打点と大活躍した。土浦日大は6点差をひっくり返す逆転勝ちで初の準々決勝進出。沖縄尚学はエース・東恩納蒼投手(3年)が8安打1失点で2試合連続の完投を飾って9年ぶりの、八戸学院光星は4年ぶりの8強入りをそれぞれ決めた。

 勝利を呼び込む快音に、3塁アルプスが沸いた。十回に貴重な追加点となる右前2点適時打を放った延末は塁上で両手を掲げて歓声を浴びる。一回にも先制2点打を放つなどこの日5打点をマーク。「素直にうれしい気持ちがいっぱい。歓声が気持ちよかった」と15年ぶりの8強に笑顔を見せた。

 3-3の延長十回タイブレーク。1点を勝ち越し、なおも2死満塁で2球目の内角直球を強振した。鋭い打球は一、二塁間を抜けて2走者が生還。前打者の加藤が二飛に倒れ、傾きかけた流れを引き戻し「元々、前のバッターが最悪の結果の時を考えてネクストで待っている。加藤が最悪の結果にしてくれたので、一本出そうと思っていた。全部想定内」とニヤリとした。

 ポジティブ思考は2歳上の兄・勧太さん(20)譲りだ。横浜高出身で、21年夏の甲子園に出場。広島新庄との1回戦は0-2の九回無死一、二塁で代打で出場し、三振に倒れていた。後続がサヨナラ3ランを放って勝利したが、延末は「兄は『あれもお膳立てのうちだ』と言っていた。どんなミスをしてもいい方向に転ぶことがあるというのは兄から学んだ」と笑った。

 弱い乱視があるため、度入りのゴーグルを着けてプレーする。試合前には必ず磨くという。「チームの目標は日本一。あと三つ勝って日本一になりたい」と、目の奥には強い闘志が宿っていた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス