オリックス・山本由伸 両リーグトップ12勝目 25歳初登板、95年以来貯金25、25日にもM点灯
「埼玉西武ライオンズ0-3オリックス・バファローズ」(23日、ベルーナドーム)
どんな状況でも動じることはない。オリックス・山本由伸投手(25)は捕手のミットをめがけ、98球を投げ込んだ。「相手投手も粘り強く投げていたので負けないように投げました」。3度も得点圏に走者を背負ったが、本塁は踏ませない。7回5安打無失点でリーグトップの12勝目を挙げた。
三、六回のピンチは難なく切り抜けた。七回には1死二、三塁と最後の壁が待ち受ける。代打・愛斗はスライダーで空振り三振。続く代打・渡部にはバットを折り、三直。フッと息を吐き、表情を変えることなくベンチへと下がった。
17日に誕生日を迎えて、25歳での初マウンドで初勝利となった。19歳でセットアッパーを務めていた時には「すごいね」と褒められることもあった。今では球界のエースと称され、野球少年が憧れる存在。24歳では連覇&日本一に輝き、WBCでは世界一に。新たな1年の幕開けに「一日一日を大事に頑張りたい」。日々成長し、新たな景色を切り開いている。
八回は山岡、九回は平野佳が締めて、6試合連続の1失点以下。これは1956年の6月13日から19日以来、67年ぶりの快記録となった。「投手が粘っていけたら連敗することはない」。山本が最強投手陣の先頭に立ち、引っ張っている。
チームは今季最長タイとなる4度目の5連勝。優勝した95年以来の貯金25となり、最短で25日にも優勝マジックが点灯する。「野手も毎試合頑張っているので、全員で戦っていけたら」。弱点がない。あとは3連覇へ突き進むだけだ。
◆67年ぶり オリックスが6試合連続1失点以下。球団では1956年6月13日ダブルヘッダー第2試合・東映戦(西宮)から同19日・毎日戦(西宮)までの6試合に並ぶ球団最長タイ。