仙台育英 史上7校目の夏連覇あと一歩 須江監督「グッドルーザーであれと。ずっと拍手してたので誇り」
「全国高校野球選手権・決勝、慶応8-2仙台育英」(23日、甲子園球場)
偉業達成へあと一歩届かなかった。史上7校目の夏連覇を目指した仙台育英は、惜しくも敗れ準優勝に終わった。須江航監督(40)は「2年連続で決勝の舞台に立てるなんて奇跡だと思う。よく頑張ったと思います」と選手をねぎらった。
球場の空気を相手に占領された。先発の湯田統真投手(3年)が初回、いきなり先頭打者弾を浴びた。「丸田くんのホームランが試合の大勢を決めたというか、慶応の空間になってしまった」。よーいどんの一発で流れを持って行かれた。
五回には、左中間の飛球で接触がおき、中堅・橋本航河外野手(3年)が落球。「声は出してたんですけど、相手の応援で全く聞こえなかった」。大声援に誘発された、らしからぬミスも絡み大量失点。試合が決した。
最後の試合で実力を発揮できず悔しい敗戦。ただ、選手たちは試合後、慶応の優勝インタビューで拍手を送り続けた。須江監督は「負けたときに人間の価値が出るから、グッドルーザーであれと言ってきた。ずっと拍手してたので誇りですね」。教えを体現する選手たちの姿をたたえた。
連覇に挑んだ夏は終わったが、また新チームが始まる。「ここで勝ちきれるようになるかが、求められるところ。近い将来頑張りたい」。仙台育英はもう一度頂点を目指し、スタートを切る。