近大・田中監督が秋季リーグへ意気込み「我慢比べに勝つような試合を」春秋連覇でリーグ最多50度目の頂点へ
9月2日から開幕する関西学生野球連盟の秋季リーグを前に、近大が自校グラウンドで調整を行った。春秋連覇に向けて、田中秀昌監督(65)が意気込みを語った。
7月下旬から行われた夏季オープン戦では大きく負け越した。田中監督はチームの状態について「良くないです。投打がかみ合っていない」と分析する。
苦しい戦いが続いた中でも収穫は得た。春はベンチ外だった大上岳人捕手(3年・福井工大福井)が成長。「肩はウチで一番強い。配球も考えるようになってきた。バッティングも良くなってきている」と指揮官も期待を寄せる。
チームを引っ張る主将の坂下翔馬内野手(4年・智弁学園)への信頼は厚い。春季リーグでは最優秀選手とベストナインの2冠に輝いた攻守の要に監督は「坂下が周りを見て引っ張っていってくれたら優勝に近づく」と主将としての役割を期待する。
同リーグには最速153キロ左腕の関大・金丸や春季リーグで最優秀投手に輝いた関学・坂本などの好投手が多くそろう。「まずは野球はピッチャー。3失点以内に抑えて、我慢比べに勝つような試合を想定しています」と先を見据えた田中監督。エース・北見隆侑投手(2年・乙訓)を中心に投手陣の粘りが鍵になりそうだ。
春秋連覇の難しさは理解している。昨秋も連覇を狙っての戦いだったが、最終節の京大戦で2敗を喫し、惜しくも2位に終わった。「昨年の悔しさは坂下キャプテン筆頭に知っている。昨秋の経験を生かしてほしい」と力を込めた指揮官。目指すのは50度目の頂点のみだ。