大商大・上田がノーヒットノーラン達成 今秋ドラフト候補の最速154キロ右腕が阪神など6球団スカウト陣に強烈アピール

 「関西六大学野球、大商大13-0大院大」(16日、わかさスタジアム京都)

 大商大の最速154キロ右腕・上田大河投手(4年・大商大高)がノーヒットノーランを達成した。関西六大学野球史上12人目の快挙となった。上田は「常にランナーを出さないピッチングを目指していた。達成できて良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 初回から打たせて取る投球を披露した。この日の最速149キロの直球に加えて、変化球のキレも抜群。順調にアウトを重ねた。

 しかし、完全試合ペースで迎えた七回に右手中指の皮がめくれるアクシデント。「めちゃくちゃ痛くて、すぐロキソニン飲んだんですけど。真っすぐが指にかからなくなったので変化球主体に切り替えました」と冷静な判断で配球を変更。七、八回も三者凡退で片付けた。

 九回は先頭を二ゴロに打ち取ると、次打者の打席では146キロを計測。「気持ちですね」と痛みをこらえながらの力投だったが、2-3から直球がひっかかり四球を献上。完全試合への道はここで途絶えた。「完全試合したかったです」と悔やんだが、それでも最後の打者を二併殺打に抑えると仲間から祝福され、笑顔を見せた。

 この日は阪神、巨人など6球団のスカウト陣が視察。ロッテの榎アマスカウトディレクターは「ピッチングがうまい。打ち取る術を持っている。計算できるピッチャーですよね」と評価。オリックスの谷口スカウトは「投球にメリハリがあった。頭(先発)でも中(中継ぎ)でも使える。監督からしたら大事な場面で使いやすいピッチャー」と絶賛。関西の中ではトップクラスかとの問いには「そうでしょう」と高い評価を口にした。

 117球の熱投でノーノーを達成した右腕はさらなる成長を誓った。「真っすぐで押せたんですけど、空振り取れる真っすぐを投げられるように修正したい」。ドラフトへ向け、強烈なアピールに成功した。

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