大商大の最速151キロ左腕・高太一が完封 10安打を浴びながらも粘投 7球団スカウト陣にアピール
「関西六大学野球、大商大3-0龍谷大」(24日、わかさスタジアム京都)
大商大の今秋ドラフト候補・高太一投手(4年・広陵)が9回10安打、6奪三振で今秋初完封を記録した。「調子うんぬんより気持ちでいこうと。勝ちたかったので」と汗を拭いながら振り返った。
初回から丁寧にコースを突いた。毎回安打を許し、三者凡退はなし。常に走者を背負った状況だったが慌てることはなかった。「龍谷の打線が振れているのは分かっていた。一本打たれても本塁には返さないようにと割り切って投げられた」と冷静に最後まで0を並べ続けた。
前回登板は4回6失点と精彩を欠いていたが、1週間で見事に修正。この日は「先頭打者と無駄な四球は出さないように」と目標ともって登板。その言葉通り先頭を出したのは九回のみ。四死球はなしと粘りの投球を披露した。
最速151キロ左腕の視察には阪神や巨人など7球団が訪れた。ソフトバンクの永井スカウト部長は「先発も中継ぎもどっちもいける。制球力も成長している」と左腕の進化を評価。巨人の渡辺スカウトは「真っすぐが強くて角度がある。将来的な伸び幅も魅力」と大きな可能性に期待を込めた。
チームはこの日の勝利で1勝1敗のタイに持ち込んだ。25日の第3戦はブルペンで待機する予定だ。負けられない一戦へ向け「与えられた役割を果たせるようにしっかり準備したい」と意気込んだ。