「福岡ソフトバンクホークス３－２北海道日本ハムファイターズ」（３０日、ペイペイドーム）

　勝利目前のサヨナラ負けに、日本ハム・新庄剛志監督（５１）は言葉を絞り出した。「いや～参った…」。１点リードの九回、守護神・田中正が柳田、中村晃に本塁打を浴びた。続投が決まった来季に向け、ハッキリと見えた課題と収穫。５年目・田宮裕涼捕手（２３）の活躍が光る。

　試合前練習で「ポイントを前に」と指導。二回１死一塁で打席に入った田宮は「意識があった」と助言を結果に変え、１４６キロの直球を左中間に運んで先制の適時二塁打。四回にも２死一、三塁でフォークを拾い、一、二塁間を破る適時打を放った。「守って打って走って。全部でアピールしたい」と貪欲だ。

　２年連続の最下位は既に確定。勝負の１年を前にしたアピール合戦に、指揮官は「始まっていますよ」とうなずき、抑えを任せた田中正の起用にも「分からないね。競争させる」と白紙を強調した。残り３試合。来季に向けた戦いは始まっている。