報徳学園・今朝丸 神戸国際大付に完投で夏のリベンジ4強 来秋ドラフト候補にプロ4球団視察
「秋季高校野球兵庫大会・準々決勝、報徳学園5-2神戸国際大付」(30日、明石トーカロ球場)
準々決勝4試合が行われ、報徳学園は神戸国際大付に5-2で勝利。今朝丸裕喜投手(2年)が完投し、勝利に貢献した。須磨翔風は彩星工科との接戦を3-1で制し、同校初の秋ベスト4に進出。社は5-1で尼崎工を、長田は9-4で西脇工を下した。準決勝は10月1日に社-報徳学園、長田-須磨翔風の2試合が姫路ウインク球場で行われる。
リベンジを果たすため強い気持ちでマウンドに上がった。「強く相手を意識して投げました」。今朝丸が今夏の兵庫大会で敗れた相手に107球の熱投で2失点の完投勝利。チームを優勝した昨年に続く2年連続の秋4強に導いた。
初回、自己最速を2キロ更新する146キロを計測するなど無失点で立ち上がる。三回に先制を許すも崩れない。五回以降は八回に1点を失うも、各回を10球で片付けるテンポの良さで流れを渡さず。計9安打を浴びながらも「最後まで投げきるつもりだった」と慌てることはなかった。
今春のセンバツで準Vを達成し、夏も優勝候補筆頭だった報徳学園。しかし、5回戦で神戸国際大付に敗れた。その試合にも登板していた今朝丸は「試合後に『次は絶対にやっつけろ』と言われていた。勝てて良かった」と先輩たちとの約束を果たし笑顔を見せた。
長身右腕にはすでにプロも注目している。この日はヤクルト、日本ハムなど4球団が視察。楽天の足立スカウトは「まだ細いが伸びしろは十分ある。来年の候補になってくる」と期待を寄せた。
チームはベスト4に進出し、来春センバツを懸けた戦いとなる近畿大会出場にまた一歩近づいた。今朝丸は「自分の番が来たら自分の仕事をするだけ」と次戦以降の戦いを見据え、力を込めた。
◆今朝丸 裕喜(けさまる・ゆうき)2006年6月2日生まれ、17歳。兵庫県神戸市出身。185センチ、74キロ。右投げ右打ち、投手。小学の時に横屋川井少年野球部で野球を始め、本庄中時代は関メディベースボール学院中等部に所属。報徳学園では1年秋からメンバー入り。今春センバツでは4試合に登板し、準優勝に貢献。最速146キロ。