巨人新監督に阿部ヘッドコーチが昇格 球団史上初の捕手出身 「常勝軍団であれ-。とてつもない重圧」
「読売ジャイアンツ1-0横浜DeNAベイスターズ」(4日、東京ドーム)
巨人・原辰徳監督(65)が4日、今季限りで退任することを表明した。同一監督の2年連続Bクラスは球団初の屈辱。責任を取る形での“電撃退任”となった。同監督は今季最終戦のDeNA戦(東京ド)でラスト采配を振り、勝利で締めくくった。後任は阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)が昇格する。山口寿一オーナー(66)は原監督がオーナー付特別顧問として球団に残ることを明らかにした。
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原監督と握手を交わした。手渡されたバトン代わりのマイクを握りしめ、阿部新監督は「常勝軍団であれ-。伝統ある巨人軍の最多勝利数監督、原監督より、大役を受け継ぐことになり、とてつもない重圧を感じ、身の引き締まるところでございます」とファンに向けて声を張った。巨人の歴史が大きく変わった瞬間だった。
満を持してトップの座に就く。阿部新監督は2019年に現役引退後、翌年から2軍監督に就任し、2年間ファームを指揮。昨季から1軍に配置転換され、今季はヘッド兼バッテリーコーチとして原監督の“右腕”としてサポートしながら、采配や監督としての立ち居振る舞いを学んだ。
責任感が強く、この日のあいさつでも開口一番、「今年度、巨人軍は優勝争いすることができず、ファンの皆さまに大変申し訳なく思っております。大変申し訳ございませんでした」と謝罪。現役時代から親分肌で、指導者になってからは熱のこもった指導などでも周りの人間を引きつけてきた。
球団は阿部新監督と複数年契約を結び、再建を託すことに決めた。球団史上初の捕手出身監督。伝統球団をどのように阿部色に染め上げるのか注目が集まる。
◆阿部 慎之助(あべ・しんのすけ)1979年3月20日生まれ、44歳。千葉県出身。現役時代は右投げ左打ちの捕手。安田学園から中大を経て、2000年度ドラフト1位で巨人入団。17年8月13日・広島戦で史上49人目の通算2000安打。首位打者、打点王、最高出塁率、最優秀選手、正力賞各1回(いずれも12年)、ベストナイン9回(02・07~14年)、ゴールデン・グラブ賞4回(02・08・13~14年)。00年シドニー・08年北京五輪、09・13年WBC日本代表。