電撃退任の巨人・原監督 球団内で続投は「ファンが許してくれない」の声 山口オーナーの発言で風向き一変
「読売ジャイアンツ1-0横浜DeNAベイスターズ」(4日、東京ドーム)
巨人・原辰徳監督(65)が4日、今季限りで退任することを表明した。同一監督の2年連続Bクラスは球団初の屈辱。責任を取る形での“電撃退任”となった。同監督は今季最終戦のDeNA戦(東京ド)でラスト采配を振り、勝利で締めくくった。後任は阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)が昇格する。山口寿一オーナー(66)は原監督がオーナー付特別顧問として球団に残ることを明らかにした。
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原監督は今季が3年契約の2年目。巨人の監督は“一年一年が勝負”という不文律があるとはいえ、下降線を描いていた今季途中も、続投が基本線という声は、確かにあった。
風向きがガラッと変わったのは、9月29日の山口オーナーの発言だった。指揮官について「契約について、どう考えるかということも含めて真剣に考える必要があるだろうという考えですね」。オーナーは続投を明言しなかった。
ちょうど同じ時期に球団内で、こんな声も上がっていた。続投した場合「ファンが許してくれないんじゃないでしょうか」。巨人が歴史的な低迷にあえぎ、ファンを失望させたことは事実。そうした雰囲気も、退任の流れに拍車をかけたのではないだろうか。
原監督は、常にファイティングポーズを取って戦場に向かい、前だけを向いて白星をつかむために必死だった。百戦錬磨の将。結果が伴わなかったこともあって退任するのは、無念の思いもあったはずだ。(デイリースポーツ・伊藤玄門)