侍J・井端新監督 ヤング侍発掘へ 村上、伊藤将、輝なども候補に「世代交代」へ全力

 野球日本代表「侍ジャパン」の監督に、中日、巨人で活躍した井端弘和氏(48)就任することが決定し、4日、都内のホテルで記者会見を行った。野球界では史上初めてU-15の代表監督を兼任すると発表。当面の任期は1年だが、大会ごとに契約を更新していくなど、過去に前例のない形態となった。新生ジャパンのテーマは「世代交代」。象徴として若き指揮官が、野球界の発展に全力を注ぐ。   

 緊張した表情の井端新監督は、言葉に詰まりながら決意を述べた。「身に余る大役。お話をいただいた時はとても驚きました」。野球界では史上初めて、U-15世代の監督を兼任する。日本全国に感動を呼んだWBC世界一から半年。新たな形の指揮官が誕生した。

 新監督の要件として強化委員会が求めたのは6点。「国際大会や海外経験。求心力。知名度。発信力」などで、井端氏は選手としての代表経験に加え、19年のプレミア12や21年の東京五輪でもコーチを歴任。同会の委員長を務めるNPB・井原敦事務局長は「経験、実績は申し分ない」など選考理由を語った。

 加えて、「世代交代」も求められた資質だ。当面の任期は24年11月の第3回プレミア12だが、大会ごとに契約を更新する新たな形態。同事務局長は「その時点でベストの日本野球を示すことが、今後の侍ジャパンのあるべき姿だと考えた」とし、井端氏も「まずは1年やってみて、その中で評価してもらえれば」と前向きに語った。

 コーチ陣も若い世代で編成され、11月の「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」が初陣。新監督も「若手発掘の重要な場」と位置付けた。候補に阪神の村上、伊藤将、佐藤輝や巨人の秋広、広島の小園、日本ハムの清宮、万波らの名前が挙がる。「日本には世界に誇る野球がたくさんある。結束力を最大限に発揮して国民を熱くさせたい」と井端氏。世代交代の象徴として、新たな日本野球の夢を追う。

 ◆井端 弘和(いばた・ひろかず)1975年5月12日生まれ、48歳。神奈川県出身。現役時代は右投げ右打ちの内野手。堀越から亜大を経て97年度ドラフト5位で中日入団。14年に巨人移籍。15年に現役引退し巨人の1軍内野守備走塁コーチに就任。18年退任。現役通算1896試合で打率・281、56本塁打、510打点、149盗塁。ベストナイン5度、ゴールデングラブ賞7度。13年WBC日本代表。

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