【ドラフト注目選手】国学院大・武内 東都随一の安定感 ツーシーム武器「右打者にも左打者にも有効」
23年度ドラフトの中で注目の候補選手を紹介する。“豊作”といわれる大学投手の中で、上位候補が多数所属する東都大学野球リーグ編。左腕では東洋大の細野晴希投手(4年・東亜学園)や、国学院大の武内夏暉投手(4年・八幡南)、右腕では青学大の常広羽也斗投手(4年・大分舞鶴)らの注目度が高い。
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国学院大・武内は東都随一の安定感を誇る。185センチの長身から繰り出すボールは最速153キロ。制球力も抜群で直球に加えて「右打者にも左打者にも有効で、一番の武器」というツーシームでタイミングをずらし、打者を打ち取っていく。
高校時代は最速137キロとそこまでの注目選手ではなかったが、国学院大に進学しドラ1候補にまで成長した。2年秋からリーグ戦デビューし、明治神宮大会2回戦で八回2死まで完全試合ペースの好投を披露。一気に注目度を上げ、「プロへの自覚が芽生えた」と自身の中でも心持ちが変わった。
今もなお進化を続けている左腕。今春は球速こそ出ていたが、「腕任せになって、結構ヒットを打たれた」と振り返る。この秋は「体を使いながら力感なく投げられている」と平均球速が約5キロアップ。試合終盤にかけても140キロ中盤から150キロ台をマークするなどボールの威力は落ちず、防御率は現在リーグトップの1・01と安定感も増した。ドラフトまで約2週間。夢をかなえる瞬間はすぐそこに迫っている。
◆武内夏暉(たけうち・なつき)2001年7月21日生まれ、22歳。福岡県北九州市出身。185センチ、90キロ。左投げ左打ち。投手。折尾東小3年から東筑ファイターズで野球を始め、折尾愛真中では軟式野球部でプレー。八幡南では1年秋から野手として背番号3でベンチ入りし、3年夏は投手として背番号1を背負った。国学院大では2年秋にリーグ戦デビューし、3年秋に最高殊勲選手を獲得。50メートル走6秒3。最速153キロ。