ドラフト上位候補の大商大・上田を阪神統括スカウトが視察 巨人、中日含む8球団の前で九回途中1失点の好投

 「関西六大学野球、大商大6-1大経大」(15日、マイネットスタジアム皇子山)

 今秋ドラフト上位候補が意地を見せた。負ければ4季連続優勝の可能性が消滅する一戦で大商大の最速153キロ右腕・上田大河投手(4年・大商大高)が先発し、8回2/3を投げ5安打7奪三振、1失点の好投。「今年で1、2ぐらいのベストピッチングだったかな」と今秋自身5勝目を振り返った。

 二回に先制を許し、なおも2死二塁の場面で雨脚が強くなり約1時間の中断。「いったんリセットして、体を冷やさないようにして気持ちを切らさずに待っていました」と再開直後にこの日最速タイの147キロで二ゴロに打ち取り追加点を許さなかった。右腕は「あそこを1点で防げたのが勝因かな」を勝負どころを振り返った。

 その後も走者を背負いながら粘りの投球を披露。得点圏に走者を置くと、ギアを上げ得点を許さなかった。

 この日は畑山統括スカウトら3人態勢で視察した阪神、巨人を含む8球団が視察に訪れた。中日の山本スカウトは「球の強さが戻ってきている。(ドラフト前)最後の最後にいいところを出してくれた」とうなずいた。

 首位・大経大との直接対決で初戦を落とし、4季連続優勝へ崖っぷちだったチームをエースが救った。16日の3回戦で勝利した方が優勝となる。「4年間鍛えていただいて、今チームの中心にいれるのは(富山)監督のおかげ。結果で恩返ししたい」と言い切った右腕。大一番へ「自分がいかないとしゃーない」とエースの自覚たっぷりに先を見据えた。

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