「ＳＭＢＣ日本シリーズ２０２３、オリックス・バファローズ０－８阪神タイガース」（２８日、京セラドーム大阪）

　オリックスの山本由伸投手が六回途中７失点で降板。球界の絶対的エースにとってまさかのＫＯ劇となった。

　試合後、「立ち上がりは良い調子で入れたんですが、途中ちょっと失点してしまった。そこはこういう大事な試合なんで、この負けはすごく大きいなと感じています」と責任を背負った。

　序盤は自己最速タイの１５９キロを計測するなど、躍動していた右腕。だが五回、先頭・佐藤輝に安打を許すと、直後に二盗を決められた。これでリズムを崩したのか１死三塁から渡辺諒に中前適時打を浴びて先制を許した。

　さらに近本、中野に連続適時打を浴びて一挙４失点のビッグイニングを作られた。１イニングに５本の安打を浴びたのは、ロッテと戦ったＣＳファイナルＳ初戦の初回以来。この時は３失点だったが、上回る４失点だ。

　六回も中野、坂本にタイムリーを許したところで中嶋監督がマウンドへ出向き交代を告げた。六回途中、自己ワーストタイとなる７失点のＫＯ劇。

　五回の変化について、山本は「そんなに大きなものではないですけど。まあ、打たれましたね」と言い訳せず。カーブが入らず、直球を打たれたという質問に、「まあ、いろいろあると思います」と多くを語ろうとしなかった。

　今オフにはメジャー移籍の可能性も高い右腕。シリーズがもつれればもう一度、投げる可能性もあるが、「日本一になるのがチームの目標。もう１試合あるかもしれないですし、ないかもしれないですけど、しっかり準備しておきたい」と前を向いた。