バウアーの沢村賞へ期待高まる、堀内氏「外国人でも抵抗ない」「賞の価値観が上がる」
プロ野球創設期の名投手、沢村栄治を記念した「沢村賞」の選考委員会(堀内恒夫委員長)が30日、都内のホテルで開かれ、オリックスの山本由伸投手が3年連続で選出された。3年連続の受賞は400勝投手・金田正一氏(国鉄 1956年~1958年)以来、史上2人目の快挙となった。
選考委員会では、山本とDeNA・東克樹の2人に候補が絞られていた。一方で、選考委員からは、DeNAのトレバー・バウアー投手への高評価も相次いだ。平松政次氏は「サイ・ヤング賞を取った投手らしく、中4、5日で投げていく。中4日でもどんどん投げるし、見本としていい投手」と登板間隔に言及。環境の違いなどから日本では導入が難しいという前提の下で「これぞメジャーのトップに行く投手。右に習えになってほしいと思います」と望んだ。
また、堀内氏も「160試合やって、中5日は非常にいい。日本は中6日空けて100球。これでは勝てる投手も勝てない」と苦言。「バウアーは候補になるんじゃないかというくらい出ていた。故障で尻すぼみになったが、僕はいい見本だと(思う)」と絶賛し、「そうしないと20勝投手は出てこないし、200勝投手は夢」と話した。
バウアーは来日直後から、サイ・ヤング賞に続いて沢村賞を目標に掲げてきた。堀内氏は「選考している賞の価値観が上がっていくのは大変うれしいこと」と、MLB最高峰の勲章を持つ助っ人の心意気を喜んだ。バッキー(阪神)、ジョンソン(広島)以来となる外国人の受賞も「日本のプロ野球でナンバーワンを決める賞なので、外国人だろうと関係ない。抵抗はない」と断言。来季は未定だが「外国人でも沢村賞という価値観があるというのは本当にうれしいこと」と期待していた。