慶大・広瀬 岡田に並ぶ20号で40度目V導く「偉大な方と肩を並べられた」
「東京六大学野球、慶大5-3早大」(30日、神宮球場)
3回戦1試合が行われ、慶大が早大に競り勝って2勝1敗で勝ち点5とし、完全優勝で21年秋以来4季ぶり40度目のリーグ制覇を果たした。ソフトバンクからドラフト3位指名を受けた広瀬隆太内野手(4年・慶応)が歴代4位タイとなるリーグ通算20号の先制2ランを放ち、勝利に貢献。栗林泰三外野手(4年・桐蔭学園)が戦後17人目となる三冠王に輝いた。慶大は、11月15日開幕の明治神宮大会に出場する。
仲間とともに突き上げた人さし指は格別だった。先制アーチで4季ぶりの優勝に貢献。広瀬は「苦しいシーズンだったけど、最後の最後に良い思いができてよかった」と最高の笑顔を見せた。
高く上がった打球に誰もが確信した。0-0の三回無死一塁。初球の真ん中真っすぐを一振りで仕留めた。「ほぼ完璧だった」と青空に舞う白球を見つめながらゆっくりと走り出す。左翼スタンドを突き刺す豪快弾で流れを呼び込んだ。
リーグ通算20号は早大・岡田彰布(現阪神監督)に並ぶ歴代4位タイ。「偉大な方と肩を並べられたのは光栄。岡田監督がプロで活躍したように岡田監督を目指して頑張りたい」と次の舞台でも飛躍を誓う。
スタンドには今夏、日本一に輝いた慶応高校の後輩たちも応援に駆けつけた。先輩の威厳を見せたが「彼らは日本一で僕たちはリーグ優勝。まだなめられていると思う」と苦笑した。「ここで終わりじゃない。もう一回引き締めて明治神宮大会で頑張ります」。次は日本一の景色を見る。
◆広瀬隆太(ひろせ・りゅうた)2001年4月7日生まれ、22歳。東京都出身。右投げ右打ち。内野手。182センチ、91キロ。慶応幼稚舎1年から野球を始め、慶応普通部では世田谷西シニアでプレー。慶応では1年秋からベンチ入りし、2年時に春夏連続で甲子園に出場した。慶大では1年春にリーグ戦デビュー。リーグ通算20本塁打。尊敬する人は福沢諭吉。