楽天・田中将大投手が９日、８日に海外ＦＡ権行使を正式表明した、松井裕に「心から彼を応援したい」とエールを送った。右腕は１０年前に自身がポスティングで移籍を決意した際、混乱を避けるために優勝旅行不参加になったことを回顧した。

　田中将はこの年、無傷の２４連勝を飾るなど大車輪の活躍で、チーム初のリーグ優勝、日本一に貢献。オフにポスティング制度を利用し、メジャーリーグ挑戦となっていた。

　ただ、当時ポスティング制度を利用しての移籍が、あまりなかったことから「全部バタバタだった。いろんなことが重なって、本当にわけがわからなかった。正直そのときのことを覚えていない」と混乱ぶりを振り返った。

　さらにチームの優勝ハワイ旅行を前に、報道が過熱。「現地メディアが詰め寄せるというから、邪魔にもなるし、そんな迷惑をかけるところに僕は行けないですと。優勝旅行に行けない意味がわかんないですよね」と笑みをまじえながら明かした。

　今回、松井裕はポスティングではなく、ＦＡ権を行使してのメジャー挑戦。右腕は「自分とは比べられないかな」と後輩のスムーズな移籍を願った。