Hondaが初戦突破 六回2死まで無安打もルーキー・小口がチーム初安打&決勝打「打った瞬間頭が真っ白に」
「社会人野球日本選手権・1回戦、Honda2-0日鉄ステンレス」(12日、京セラドーム大阪)
2大会ぶりの出場となったHonda(埼玉)が28大会ぶりの出場となった日鉄ステンレス(山口)との接戦を制し、初戦を突破した。決勝打を放ったルーキーの小口仁太郎外野手(22)は「この試合はワンチャンスしかないと思った。自分が決めるしかないと打席に立った」と勝利に導いた一打を振り返った。
「3番・中堅」で出場すると0-0で迎えた八回1死一、三塁で打席へ向かった。2ストライク1ボールから4球目、低めの変化球をうまく拾い、右前へ。「打った瞬間頭が真っ白になりました。何が起きたか分からなくて」と小口。一塁ベース上では大きなガッツポーズが飛び出した。
打線は相手先発・畝の巧みな投球術の前に沈黙。六回2死まで安打が出なかったが、小口が悪い流れを断ち切った。「どんな形でもいいから1本出たら雰囲気も変わる」。六回2死一塁で迎えた第3打席。三塁前へボテボテの当たりを全力疾走で内野安打にし、チーム初安打をもぎとった。
2大会ぶりの日本選手権にチームは硬くなっていた。「ここ最近勝ち切れていない初戦の難しさがあった。僕も最初めっちゃ緊張しててやばいなと思っていた」。小口のがむしゃらな姿勢から徐々に流れを取り戻し、最後もルーキーが試合を決めて見せた。
「日本選手権は必ず優勝するというのがチームの目標。そこ目指して一戦一戦を戦っていきたい」と小口。頼もしいルーキーが名門・Hondaを引っ張る。