巨人「中田選手の思いをくんだ」契約解除の舞台裏を説明 中田は当日に直談判「打席に立ち続けたい」

 巨人は15日、中田翔内野手(34)を自由契約にしたと発表した。14日、保有している海外FA権を行使せず、契約の見直しや破棄ができるオプトアウト権を行使して、契約破棄を選択したことが判明していた。

 巨人と中田の間ではぎりぎりまでやり取りが行われ、他球団への移籍について、さまざまな選択肢を模索していた。FA権行使について熟考していた中田が最終的に行使しないことを球団側に伝えたのは、前日14日。15日も話し合いが行われ、オプトアウト権を行使する選択を求めた中田に対し、最終的には球団が検討。球団関係者は「うちとして、どうするのか」と判断したうえで、自由契約となった。

 中田の自由契約を巡っては、この日の報道を受けて球団も対応。同関係者は「報道でしか我々も知らないので。とりあえず、中田君に話を聞くっていうところがいまやっているところ」と、同時並行で説明していた。

 午後3時過ぎ、球団は正式発表。球団は「中田選手から本日、当球団との複数年契約を終了したいとの申し入れがあり、当球団として、中田選手の思いを汲み、いっそうの活躍を期待して複数年契約を合意解除することにしました」と、中田本人から直談判があったことを説明した。

 中田は今季、けがの影響や、坂本の三塁コンバートに伴い、岡本和が中田の本職の一塁で起用されるケースも増えたため、出場は92試合。シーズン終盤は代打起用も増えた。来季、チームの若手では秋広の台頭もあり、さらに定位置争いが激しくなる可能性が高い状況となっていた。

 中田は球団を通じてコメントを発表。「この度、私中田翔は、巨人軍との3年契約をオプトアウトさせていただくことにしました。野球を続けるチャンスを与えて下さった読売巨人軍の皆様には、感謝してもしきれません」などと感謝。

 続けて、「今の自分は、打席に立ち続けたい、グラウンドに立ち続けたい、その気持ちで一杯です。そのようなチャンスをいただけるお話があればありがたいです」と、他球団でのプレーに意欲を示した。

 今後は保留者名簿から外れて自由契約選手となり、他球団への移籍を目指すことになる中、中日など複数球団が獲得調査に乗り出す公算が大きくなった。

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