侍初陣 森下「3番」中軸抜てき 井端監督がキーマンに指名 日本一導いた勝負強さ期待

 野球日本代表「侍ジャパン」の阪神・森下翔太外野手(23)が16日の「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」の初戦・台湾戦(東京ドーム)に「3番・左翼」でスタメン出場することが15日、濃厚となった。佐藤輝は「5番・三塁」を予定。虎を38年ぶりの日本一に導いた若虎コンビが、阪神でも慣れ親しんだ打順で初陣を飾ってみせる。

 日の丸を背負って立つ大舞台でも「3番・森下」のアナウンスが鳴り響く。台湾戦に挑む侍ジャパンの先発オーダーが判明し、岡林&小園の1、2番コンビに続く「3番・左翼」での出場が濃厚になった。「自分のコンディションとしてはすごくいい状態できています」。虎に栄光をもたらした勝負強さで、今度はアジアの頂点をつかみ取る。

 東京ドームで行われた前日練習ではフリー打撃で26スイング中3連発を含む5本の柵越えを記録。「刺激となるものは受けている」と同じ班で回った万波が次々にアーチをかける中、負けじとフルスイングし、最終調整を終えた。

 今季の左翼守備は途中出場も含めて6度のみだが、不安はない。守り慣れている秋広とノックを受け、「(ポイントを)聞きながら練習しました」と入念に準備。「チームが勝つために」と慣れない守備位置への適応も怠らなかった。

 今季阪神では48試合で3番に座り、191打数50安打、打率・262、5本塁打。広島とのCSファイナルSでは初戦で同点ソロを放ち、日本シリーズでは新人最多記録の7打点を挙げて優秀選手賞を受賞した。岡田虎の中軸として、大舞台で存在感を示してきた。

 代表デビュー戦となった12日の練習試合・広島戦(SOKKEN)では3番に座り、六回に豪快な左翼へのソロ。井端JAPAN“1号”を放ち、指揮官の信頼を勝ち取った。日の丸での3番の予行演習もバッチリ。井端監督は「森下選手に劣勢でホームランが出ると周りにも好影響を与える。いいところで打ってくれたら」と打線のキーマンに指名した。

 来秋には「プレミア12」の開催も控える中、トップチームの代表入りにつながる、いわば“オーディション”の場とも位置づけられる今大会。「結果を残して、最終的にアピールになれば」と森下。初陣から強烈なインパクトを残し、井端監督のハートを射止めてみせる。

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