森下 先制V弾!緑の“お守り”で値千金侍1号「うれしいの一言」 阪神勢躍動で井端監督に初星贈った

 「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ、台湾代表0-4日本代表」(16日、東京ドーム)

 侍でも虎戦士の勢いは止まらんで!!野球日本代表「侍ジャパン」が「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」の初戦・台湾戦(東京ドーム)を快勝した。森下翔太外野手(23)が七回に値千金の先制ソロを放ち、及川将貴投手(22)、桐敷拓馬投手(24)も中継ぎで好投。佐藤輝明内野手(24)にも九回に安打が出るなど、日本一に輝いた勢いそのままに阪神勢が躍動した。

 日の丸に袖を通しても森下は変わらなかった。虎を38年ぶりの日本一に導いた勝負強さはだてじゃない。打って当然といわんばかりに、悠々とダイヤモンドを回る姿からは貫禄すら漂っていた。

 「芯でしっかり打てました。うれしいの一言です」

 両軍無得点の七回1死。1ボールから最速157キロを誇る台湾の先発・古林叡煬の直球を軽く振り抜いた。打球は左翼スタンドに飛び込む先制ソロとなり、スタンドのファンは総立ち。五回まで完全投球を許して苦戦していた中、一振りで勝利を呼び込んだ。

 大学日本代表に選ばれた1年時は11打数無安打、4年時は直前合宿中の死球骨折で不出場に終わり、これが代表の公式戦での初安打。「このユニホームを着て初安打がホームラン。打ててよかったです」と満足顔だ。九回1死では右前打を放ち、マルチ安打で初陣を飾った。

 緑の“お守り”を身に着け、日の丸の舞台に立った。NPBから一般発売もされている「グリーンリストバンド」をシーズン中から着用。2008年からプロ野球界で地球温暖化防止を目的に行っている活動の一環で作られたものであり、開幕戦などの節目の試合で多くの選手が使用している。

 そのリストバンドを着けて日本シリーズでは新人歴代最多を更新する7打点を挙げて優秀選手賞を獲得。「日本シリーズでも着けていたので。気が向いたら着けようかな」と縁起物として代表に帯同する際もかばんに忍ばせていた。

 「ああいう大舞台で戦えたのは経験として強みになる」。この日もチームで唯一、左腕に着用。頂上決戦の汗が染み込んだ思い出の品で験を担ぎ、値千金弾を放った。

 「全力でやるだけ。明日も必ず勝ちまず」。“若侍”の中心に立つ森下が、日本をアジアの頂点に導く。

 ◆阪神選手の代表戦アーチ 最近では島田海吏が2018年開催「第2回 WBSC U23ワールドカップ」の南アフリカ戦で六回にソロ本塁打。なお、島田はプロ1年目の年だった。

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