侍・佐藤輝 千金同点犠飛 セ界一、日本一、アジア一「またジャパンのユニホームを着てプレーしたい」

 「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ・決勝、日本代表4-3韓国代表」(19日、東京ドーム)

 仲間と共にたどり着いたアジアの頂点に、阪神・佐藤輝明内野手(24)はようやく笑えた。初めて経験する国際大会の難しさ。試合を振り出しに戻す同点犠飛に、後輩から手荒い祝福を受けたが表情はこわばったまま、だ。「全部勝てたのでよかった」。勝ってこそ、報われる思いがある。

 同学年たちの悔しさを晴らしたかった。先発した今井が一塁・牧のミスも絡んで、先発陣としては今大会唯一の失点を喫する4回2失点。二人とも宮崎から食事の席を共にするなど、絆を深めてきた同世代だった。仲間の分も取り返す場面が巡ってきたのは1点を追う六回。1死三塁で打席に向かうと、追い込まれてから外角低めのカーブに食らいついた。

 白球をバットの先で、ギリギリ拾う。打球は球場全体を巻き込んだ大歓声に乗り、佐藤輝の「何とか最低限を」の思いの分だけ伸びた。俊足・万波も快足を一気に飛ばし、同点のホームに生還。値千金の犠飛で試合を振り出しに戻した。

 ここまでの3試合はいずれも5番での出場。3試合連続安打を放っていた中で、この日は「8番・三塁」に打順が下がった。井端監督から起用意図を説明され、役割を理解。「またこのジャパンのユニホームを着てプレーしたい。(本塁打は)もちろん打ちたかった。打てなかったということで、頑張ります」。お預けになった“侍1号”を糧に、佐藤輝はさらなる進化を目指す。

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