オリックス・若月 由伸メジャー挑戦に「ダメだったら誰がやれるんだ」と太鼓判 自身は「試合に出られるのかな」
オリックスの若月健矢捕手(28)が20日、大阪市此花区の球団施設で取材に応じ、山本由伸投手(25)のメジャー挑戦に太鼓判を押した。今季もエースは23試合に先発したが、そのうち21試合でマスクをかぶった。女房役として、海を渡っても活躍を確信していた。
「逆に由伸でダメだったら、誰がやれるんだと。楽しみです。年齢的にもバリバリの時にいけるわけですから」
3年連続の投手4冠に沢村賞と実績十分。技術力は言うまでもない。若月が褒めちぎったのは、人間性の部分だ。
「あれだけお金をもらって、あれだけ成績を出しているのに裏方さんに対してもフラットに接している。人への接し方、練習や試合中の姿勢とかも態度に出さない」
時にはベテランのT-岡田や安達をイジる姿も。そんなコミュニケーションの豊かさは、メジャーでも「かわいがられるんじゃないですかね」と笑った。
自身はゴールデン・グラブ賞を初受賞。今季からFAで森が加入したが、負けず劣らずで3連覇に貢献した。ただ、来季に向けては正直な悩みも吐露。「もう一人、にぎわせてる人がいますからね…」。そのもう一人とは山崎福也投手(31)のこと。国内FA権を行使し、複数球団での争奪戦となっている。
若月にとっては、山崎福とも今季の23登板中17試合でバッテリーを組んだ。「(山崎福が移籍すると)僕が主に組んでいた2人がいなくなるわけですから。新しい投手とコミュニケーションを取るのも大事になってくる。僕、試合に出られるのかな…」。本人はこう言うが、4連覇へ若月は欠かせない存在だ。
このオフも水泳やピラティスなどを取り入れ、体作りに励んでいる。さらにゴールデン・グラブ賞という勲章も手にし、「満足はしちゃいけない。パ・リーグは他にもいい捕手がいる。モチベーションにやっていきたい」と、さらなる進化を自身に課した。
ドラフト4位の堀堀柊那捕手(18)=報徳学園=も「越せるように頑張っていきたい」と入団してくる。目標の捕手に挙げられることも増えたが「オリックスは年齢関係ないですから。監督もいいと思えば、すぐに使う。慢心せずに地道にやっていきたい」。もし、2人が抜けたとしても若月の輝きが消えることはない。森らとのし烈な定位置争いが、チームの底上げへとつながってくる。