イチロー氏が116球完封勝利 足がつり「途中でぶざまな姿」も3年連続の完投「鍛えるしかない。51歳、鍛えます」宣言

 試合後、高校野球女子選抜に声をかけるKOBE CHIBEN・イチロー氏(右)=撮影・佐々木彰尚
 8回、打った後に顔をしかめるイチロー氏(撮影・佐々木彰尚)
 4回、谷川を併殺にしとめて喜ぶKOBE CHIBEN・イチロー氏(撮影・佐々木彰尚)
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 「高校野球女子選抜0-4KOBE CHIBEN」(21日、東京ドーム)

 米大リーグ・マリナーズなどで活躍したイチロー氏(50)=現マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター=が「9番・投手」で先発。高校女子選抜を相手に116球で完封勝利を収めた。

 「もう途中でぶざまな姿を見せて情けない限りですけど、最後まで形になってよかった。ヒットが出てめちゃくちゃうれしかった。プロでそこそこヒット打ってきて、ここ2年が悔しかった」とイチロー氏。「早い段階で限界を迎えてしまって、このけいれんは2年前の神戸でもしてるんですが、また鍛えたいと思います」とお立ち台で語った。

 初回、先頭打者の初球でストライクを取ると、2球目に138キロを計測。判定はボールとなったが、50歳になっても衰えない驚異の投球を披露した。

 二回に右翼線へ三塁打を浴びた際には、笑みを浮かべることなく鬼の表情で悔しさをにじませたイチロー氏。ピンチを鮮やかに切り抜けるとガッツポーズも繰り出し、以降はテンポよくアウトを積み重ねた。

 八回に二塁塁審を強襲する内野安打を放った直後には、足を引きずるような形で走り出す場面も。疲労も色濃くにじんだが、最終回のマウンドに上がり、シャットアウトした。

 「もう鍛えるしかない、51歳、鍛えます」と宣言したイチロー氏。試合後にはベンチで炭酸水を一気飲みした。一息つくと、外野スタンドにいた応援団の前に向かい、深々と一礼し大歓声。さらに女子選手にも笑顔で声をかけ、たたえていた。

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