日本ハムは２５日、オリックスから国内ＦＡ権を行使した山崎福也投手（３１）と入団合意に達したと発表した。日本ハムは２０日に交渉し、４年総額８億円以上を提示した模様。オリックスに加え、ヤクルト、ＤｅＮＡ、巨人、ソフトバンクとの６球団による争奪戦を制し、新庄監督は喜びを爆発させた。

　先発ローテの一角を担う貴重なピースが加わる。新庄監督は獲得決定を受けて自身のインスタグラムに新規投稿。「決まるまで毎日息苦しかったですが、今はホッとしています」と心境をつづった。

　メジャー移籍を目指す上沢の退団が濃厚で、先発投手の補強は急務だった。今季１１勝左腕の加入を喜ぶとともに、ファンに対して「山崎君は素晴らしいプレーヤーであり最高の人間です　エスコンで暖かく大拍手で迎えて下さい！！」（原文まま）と要望した。

　山崎はＦＡ宣言後に「野球選手として、しっかりピッチャーとして投げられるというのを一番に考えていきたい」と話していた。２０日の交渉を受けて新庄監督は「誠意というものは（球団側が）伝えていると思う」と明かしており、その誠意が実った形だ。

　山崎にとって日本ハムは父・章弘氏が現役時代にプレーし、引退後もコーチを務めるなど縁の深い球団。昨季までバッテリーを組んだ伏見、明大の後輩・上原の存在もプラスに作用した可能性もある。

　日本ハムは加藤貴がＦＡ権を行使せず残留。今季先発ローテ入りした上原、今秋の侍ジャパンで結果を残した根本、ドラフト１位で指名した細野（東洋大）ら先発左腕候補が並ぶ。山崎の加入で驚異の左腕王国になる。