「美しさ」説くソフトバンク・小久保監督の名スピーチに拍手喝采「2軍は優勝を目指してスタートする組織じゃない」
「NPB AWARDS 2023 supported by リポビタンD」(28日、都内)
2軍監督としてウエスタン優勝、ファーム日本一を果たしたソフトバンク・小久保裕紀監督が優勝チーム表彰を受けた。締めの挨拶で登壇すると、ファンに感謝の言葉を口にするとともに、表彰された全選手に激励。熱い言葉の数々に会場は拍手喝采で、ネット上でも称賛の言葉が続々と投稿された。
2軍監督として2年目の指揮を執った今季は、リーグで67勝49敗7分け、勝率・578で3年ぶりに優勝。ファーム日本選手権では巨人を下し、4年ぶり5度目のファーム日本一にも輝いた。
小久保監督は「ファンの皆さん、若い選手の晴れ舞台であるこの場所に足を運んでいただき、選手を代表してお礼を申し上げます」などと話し始めると、「2軍は優勝を目指してスタートする組織ではありません」と強烈なメッセージ。「最後の15試合で初めて、選手達に『ここまできたら優勝するぞ』というワードを使いました。優勝というワードを使うことにより、より一層選手たちに逆にプレッシャーを与え、より1軍に近い形で送り出せる。そういうプレッシャーを与えるのがいいという判断で、あえて言葉を使って15試合を逃げ切りました」と意図を明かした。
その上で来季、1軍を指揮する小久保監督は「今日ここにいる選手たちが1軍に近いのは間違いない。あと一つ何か加えることができれば、必ず1軍の舞台で活躍できる選手たちばかりです」と表彰選手に向けて猛ゲキ。「来シーズンは第二部(1軍の表彰式)のNPBアワーズで表彰されるような活躍を期待して、挨拶に代えさせていただきます」と話すと、会場のファンからも大きな拍手がわき起こった。
就任会見でも「美しさ、美意識が一番欠けているんじゃないか。首脳陣、選手たちといかに美しくあるかを共通認識として持ち、チームを作っていく」などと語っていた小久保監督。この挨拶に、ネット上でも「小久保監督がやっぱりカッコいいな」「感動的な挨拶だった」「美意識グッズを出すべきだ」など、称賛するコメントが相次いでいた。