楽天 自由契約の安楽は猛省、直接謝罪へ パワハラ被害は10人 逆立ち強要、罰金、執拗な電話は事実
楽天は30日、後輩選手へのパワハラ疑惑で無期限での契約更改延期と自宅待機となっていた、安楽智大投手(27)について、自由契約とする方針を示した。森井誠之球団社長(49)が30日、楽天モバイルパークで会見した。
安楽は猛省しており、本人は謝罪する意向を示しているという。具体的な行為について「平手打ちの事実はなく、身体的に押したという事実はありました。ロッカールームの事案は報道の通り」とした。
会見には球団の顧問弁護士・稲垣勝之氏も同席。30日はNPBに提出する保留者名簿の提出期限となっていたが、安楽は名簿に記載せず、自由契約とする方針を示した。
森井社長は「アンケート結果をもとに各選手ヒアリングを行ってきました。結果報道がなされていた事象がほぼ事実となりました」と語り、「本人も大変申し訳ないと反省の弁を述べています」と語った。
同問題は、複数の選手が安楽からパワハラを受けていることを球団に訴え。食事の誘いを断った後輩にしつこく電話をかけたり、ロッカールームで逆立ちさせて下半身を露出させるなどの行為があったことなどが伝えられた。これらはほぼ事実で、他に身体的に押した行為や、罰金という名目での徴収、「アホ」「バカ」などの暴言が確認されたという。
球団によると、調査のアンケートを受けたのは137名で、直接被害を訴えたのは10人。見た、聞いたと回答したのは40人いたという。
保留者名簿は提出期限までに交渉が合意しなかった外国人など記載されないケースはあるが、自由契約になった場合でも、再契約する可能性はある。
森井社長は再契約の可能性について、来季は否定。ただ、「現時点で2024年は考えておりませんが、今後、彼の行動や行いを見て、しっかりと見てあげたいと思います」と含みも残した。自由契約の方針を伝えたのは前日で、安楽は「かしこまりました」と受け入れたという。
「被害を与えてしまった選手たちに直接謝罪したいと何度も言ってました」と明かし、「まずは本人が謝罪したいと言っているので、そのサポートをしたい」と語った。