オリックスの宮城大弥投手（２２）が１３日までにデイリースポーツのインタビューに応じ、将来のエース像や中嶋監督への思いについて打ち明けた。来季はエースの山本由伸投手（２５）が抜け、先発陣の先頭に立つことが期待される。今回の優勝旅行に参加していない中、若き左腕が本音を語った。

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　－今年を振り返って良かったところは。

　「防御率は今までで一番低かったので、そこは良くなっていってるなと思いました」

　－もっと良くなる部分もあるか。

　「まだまだ勝ち星も少ないというか、もっと勝てたと思います。防御率も、もっと下げられたと思う試合が何個もあった。そこは良かったからこそ、もっと良くなりたいと思いました」

　－バットを拾う姿が再び注目されていたが。

　「あれば拾いますし、わざわざまたぐ道具でもないので。それは相手に失礼だと思うので。あれば拾うかなという感じで」

　－常に謙虚だが、周りから天狗になったと言われることはあるのか。

　「めっちゃありますよ。ちょっと高いお買い物をした時とか…」

　－高い買い物をしたからといって、天狗にはなっていない。

　「僕自身は頑張ったので、ちょっとくらいいいやろと思いながら。普通の勤務年数でいうと野球選手は短い期間なので、野球選手らしいことをするのが子どもたちに夢を与えると思いながらやっている。そこはいいやろと思いながら。そんな感じでやらせてもらってます」

　－モチベーションにもなる。

　「モチベーションは上がりますし、もっと頑張ろうと思います。あの時、これ買えてたのになと思いながら生活するのは嫌なので。あまり後悔しないような生活をしています」

　－あらためて、山本の存在は。

　「短い年数ですが、すごく仲良くさせてもらいました。困った時とか落ち込んでいる時、いい助言をくれたり、よく接してくれた。本当に近くにいてくれた存在なのかなと思います」

　－一番の思い出は。

　「由伸さんのお家に行けたことです。ＣＳが始まる前とかですかね。ずっと行きたかったんです」

　－野球でも多くの学びがあった。

　「プロに入る前と入った後と、知識だったり持っている引き出しもだいぶ変わりました。由伸さんがいるいないで相当差が出ただろうなと今は感じます」

　－エースとして期待される。思い描くエース像は。

　「まだまだ実力不足なので、あまり呼ばれたくはない。もっと、由伸さんクラスになれたら呼んでほしい部分はあります。エース像とは、勝てる時に投げ勝つ投手が一番すごい。絶対的存在でいられるので。そこはまだまだ足りてない部分なのかなと思います」

　－山本クラスがエースにふさわしい。

　「エースと呼ばれるような、そう名付けられるような存在だと思います」

　－エースと言われるまで成長したいか。

　「そうですね。まだまだ物足りないので、少しずつ頑張りたいと思います」

　－昨年と今年は勝たないといけない短期決戦で勝っている。エースに近づいているのでは。

　「結論から言うとそうかもしれないですけど、シーズンでもっと勝たなきゃいけない。負けを増やさないという。そういうのが足りないというか。勝ちを増やしたい、負けを減らしたい。そこは全然届かないと思う」

　－シーズン前に何勝したいとかは考えるのか。

　「最低でも２桁というイメージをつけながらやります。その中でもいい投手は１３勝以上だったり、１５勝だったりいきますので。そこは最低ラインが２桁であって、そこから上を目指せるようなレベルアップをしたいなと思います」

　－何年後までに山本に追いつきたい、追い越したいという思いは。

　「正直、今のままでは無理なので。何年後というよりは、地道にそういう存在になれるようにしたいなと思っています」

　◆宮城　大弥（みやぎ・ひろや）２００１年８月２５日生まれ、２２歳。沖縄県出身。１７１センチ、７８キロ。左投げ左打ち。投手。興南高から２０１９年度ドラフト１位でオリックス入団。プロ１年目の２０年１０月４日・楽天戦（京セラドーム）で初登板初先発。２１年から３シーズン連続で２桁勝利。２１年新人王。２３年ＷＢＣ日本代表。